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数値モードは、4桁の数値を使って「所有者」、「グループ」、「その他のユーザ」の3区分のユーザのアクセス権を一度に設定する。
数値モードは、4桁の8進数によって指定する。8進数といっても内部的に8進数で処理されるだけで、ユーザが指定する場合には特別な計算が必要なわけではない。10進数と同じように各桁を単純に足し算してモードを指定する。
各桁と数値に意味があり、これらを組み合わせて(実際には単純に足し算をして)指定する。
1桁目:特別なアクセス権 | |
数 値 | 意 味 |
4000 | ユーザIDを立てる |
2000 | グループIDを立てる |
1000 | スティッキービットを立てる |
2桁目:ファイル・ディレクトリの所有者 | |
数 値 | 意 味 |
0400 | 所有者が読み込める |
0200 | 所有者が書き込める |
0100 | 所有者が実行できる |
3桁目:ファイル・ディレクトリの所有者が属するグループ | |
数 値 | 意 味 |
0040 | グループに属するユーザが読み込める |
0020 | グループに属するユーザが書き込める |
0010 | グループに属するユーザが実行できる |
4桁目: ファイル・ディレクトリの所有者が属するグループ以外のユーザ |
|
数 値 | 意 味 |
0004 | その他のユーザが読み込める |
0002 | その他のユーザが書き込める |
0001 | その他のユーザが実行できる |
ほとんどの場合、特別なアクセス権を設定する必要はないので、最初の桁を考慮する必要はなく0でよい。
アクセス権を「-rwxrw-r--」に設定するには、各ユーザ区分で与えるアクセス権の数値を桁ごとに足し算して合計した値を使う。
アクセス権を「-rwxrw-r--」に設定する | |
数 値 | 意 味 |
0400 | 所有者が読み込める |
0200 | 所有者が書き込める |
0100 | 所有者が実行できる |
0040 | グループに属するユーザが読み込める |
0020 | グループに属するユーザが書き込める |
0004 | その他のユーザが読み込める |
0764 | 各桁の数値を合計した値 |
$ ls -l d--xr-xr-x 2 masa users 4096 5月 20 17:50 dir1
$ chmod 660 dir1
chmodコマンドでアクセス権を表す数値「660」とディレクトリ名「dir1」を指示すると、ディレクトリのアクセス権が「rw-rw----」に設定される。
lsコマンドで実行結果を見る$ ls -l drw-rw---- 2 masa users 4096 5月 20 17:50 dir1
$ ls -l file -rw-r--r-- 1 masa users 256 9月 3 19:04 file
$ chmod 660 file
chmodコマンドでアクセス権を表す数値「660」とファイル名「file」を指示すると、ファイルのアクセス権が「-rw-rw----」に設定される。
lsコマンドで実行結果を見る$ ls -l file -rw-rw---- 1 masa users 256 9月 3 19:04 file